【江戸川区産学公プロジェクトのご紹介】

「工芸者と美大生が江戸川からこれからの伝統をデザインする」をコンセプトに、 江戸川区の伝統工芸者と美術系大学(現在は女子美術大学、嘗ては多摩美術大学、東京造形大学も参加)が連携し伝統工芸品を開発することを目的とした江戸川区が推進するプロジェクトです。

美大生の若くて斬新な発想に伝統工芸者の確かな技術が加わることで、現代のライフスタイルに合った新しい伝統工芸品を創出しています。
2008年にはこのプロジェクト全体が「新領域(先駆的、実験的なデザイン活動)」としてグッドデザイン賞を受賞しました。
プロジェクトも20年(20回)を重ねてこれまで多くの作品が市場に出ております。

 Wa-MIRAIでは、wa-COLLABOの代表的な事例の作品群として、それら作品中、特に市場の評価が高い作品を皆様にご紹介し販売を行なって参ります。
是非ご愛用下さい。

 

産学公プロジェクト作品のほんの一部をご紹介

江戸風鈴 天の川

篠原風鈴本舗×美大生

風鈴の中に無限に広がる宇宙をイメージして、天の川をデザインしました。
パステルカラーに蛍光色を合わせて、夜空に輝く様子を表現しました。
篠原さんと美大生(女子美術大学 佐藤 恵美奈さん)の新鮮なデザイン感覚から生み出されたコラボレーション作品です。

江戸風鈴とは

東京の代表的な伝統工芸のひとつ。
江戸時代末期に一世を風靡したガラス風鈴(ビードロ風鈴)のことを言います。
ガラス風鈴が江戸に伝えられたのは江戸時代中期。当時は、ガラス風鈴は大変高価なものでした。
その後、江戸の問屋が技術を習得し安価でガラス風鈴を発売したことで江戸中に広まりました。
昭和40年頃に風鈴の老舗「篠原風鈴本舗」の篠原儀治氏が文献にもとづき、ガラス風鈴のことを「江戸風鈴」と名付け、それ以後江戸風鈴の名称が拡まりつつあります。
石で削った凸凹のある切り口が奏でる涼やかな音色や、内側からの絵付け方法が特徴です。

コラボ作品一覧
 

江戸扇子 ふぁいばぁ

松井宏×美大生

「日本伝統着の繊維をモチーフに、着物の経糸(たていと)の色を追っていった扇子。」
松井さんと美大生(女子美術大学 飯岡 留菜さん)の新鮮なデザイン感覚から生み出されたコラボレーション作品です。


江戸扇子とは

江戸扇子職人さんは減少してきており、現在では松井宏さんが唯一継承していると言われる貴重な存在です。一本一本、丹精込めて江戸の粋が籠った作品を製作されています。
松井さんの江戸扇子の製作は分業化された京扇子とは違い、絵付けと扇骨以外は仕上げまで全て松井さんの手によるものです。
江戸扇子は折り幅が広く骨の数が少ない ので男性的な印象を与えます。シンプルで粋な形が江戸扇子の特徴です。
1本の扇子を作り上げるには4日間の工程が必要です。

コラボ作品一覧
 

組子 麻の葉・組子キット

山川 英夫×美大生

糊などの道具は一切いりません。 パーツ同士を噛み合わせることで組み立てることができますし、外すこともできます。
1つ1つのパーツはすべて手作業で削りだされたものです。パーツがぴったりとはまる、匠の技を存分にお楽しみください。
山川さんと美大生(女子美術大学 鈴木愛未さん)の新鮮なデザイン感覚から生み出されたコラボレーション作品です。

組子キットとは

200種類以上ある複雑な組子文様を使い分けるベテランの建具師 山川英夫。
組子キットは一般の方にも組子を身近に感じてほしいと20年程前に組子の匠山川さんが考案しました。機械ではできない1000分の1の精度でパーツを削り出しています。類似品も見かけるようになりましたが下手な人が作ると、使っているうちにねじれが生じて、ぐらぐらして来るほど繊細なものになります。

コラボ作品一覧
 

漆芸 おりづるピアス

山口 敦雄×美大生

折り紙で鶴を製作し、漆塗りを施したアクセサリーです。
山口さんと美大生(女子美術大学 大野ななえさん)の新鮮なデザイン感覚から生み出されたコラボレーション作品です。

漆芸とは

漆芸とは、漆の木から出る樹液を器の表面に塗ったり模様を描いて作品をつくる技術のことをいいます。
漆は固まると水をはじき、くさらない被膜を作るので、昔から生活の道具に用いられてきました。
山口さんは主に漆塗りの茶道具や華道具を製造している。 漆器を使う機会が減った今だからこそ、本物を使って欲しいという 考えから必ず本漆を使用している。
また、本来の漆塗りのよさを伝えていくために、様々な業種との 交流を深め、新しい"漆器"の開発にも積極的に取り組んでいる。

コラボ作品一覧
 

金工 鍋敷・鶴月

横塚 裕多加×美大生

足の先端部分はゴム製になっており、テーブルを痛めません。
江戸川区の産学公プロジェクトから生まれた美大生デザインの鍋敷です。
縁起物として愛される鶴をモチーフに、翼を広げて羽ばたく鶴と月のシルエット「に見立てることで伝統的ながらも新しいデザインです。
横塚さんと美大生(牛山明日香さん)の新鮮なデザイン感覚から生み出されたコラボレーション作品です。

金工(横塚 裕多加)

東京でただ一人の江戸鉄瓶職人
江戸鉄瓶工房は400年続く惣型、焼型方をもちいた伝統技法で1点1点製作する手作り鉄瓶です。
横塚さんは東京でただ一人江戸鉄瓶の伝統を守り新たな工夫を織り込みながら造り続けている貴重な職人です。

コラボ作品一覧
 

染色 Moonlight

草薙恵子×美大生

墨流し染めの蓋を開けると自身の姿を月と共に見ることができ、思わず微笑んでしまうコンパクトミラーです。
草薙さんと美大生(女子美術大学 今村 美雪/渡邉 朋花さん)の新鮮なデザイン感覚から生み出されたコラボレーション作品です。

墨流し染めとは

墨流し染めは、平安時代に宮中の女人が水に墨を落としたことから始まりその模様を紙に写し取り和歌を書くようになりました。
「黒(苦労)を水に流す」と言われ縁起のいい柄と言われています。
昔は嫁入り道具のひとつとしてもたせたとか。
そんな縁起の良い墨流し染めは同じ模様を二度と作る事は出来ません。
草薙さんは35年間、手描き友禅を行ってきた染色作家
最近では、手描き友禅の他に、墨流し染め(マーブル染め)も行い ハンカチーフやストールなど手軽に日頃の生活に取り入れやすい商品 の製作にも励んでいる。

コラボ作品一覧
 

江戸絽刺し ブローチ・カエル

渡辺 靖子し×美大生

カエルの模様を絽刺しの技法でブローチにしました。横を向いているカエルのデフォルメされたフォルムが可愛らしく、カエルが好きな方なら一目見てわかる作品となっています。
渡辺さんと美大生(女子美術大学 矢沢 のどかさん)の新鮮なデザイン感覚から生み出されたコラボレーション作品です。

江戸絽刺しとは

上流階級の夫人たちの趣味として大切に守り継がれてきた日本の手芸「絽刺し」―
趣味で終わっては伝統として残らないと立ち上がったのが、日本刺繍を生涯の仕事と決めた当時40歳の頃の渡辺靖子さんである。 東京都に伝統工芸品と認定してもらう為、行動をおこし『江戸絽刺し』を確立しました。
格式高い伝統的な絽刺しを復活させる一方、立体感を出した『3D絽刺し』など今までにない絽刺しの開発にも余念がありません。

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